UTONE(ウトネ)500はアネックスが製作する、ハイエースワイドミドルルーフをベース車にしたバンコンキャンピングカー。
アネックスは先日RIWに代わる新ブランド「UTONE」シリーズを発表したが、その第1弾としてUTONE500が、10月29日、30日に開催されたお台場キャンピングカーフェアで初展示された。
ただし今回の発表はプロトタイプで、量産モデルは2023年2月に開催されるジャパンキャンピングカーショーで発表される予定。今後RIWシリーズでもラインアップされていた日産NV200バネットやキャラバンベースのモデルも計画している。
(記事中の価格は全て税込です。また装備や仕様に関してはビルダーでカスタマイズ可能な場合もありますので、各ビルダーにお問い合わせください。)
概要
ハイエースワイドミドルルーフをベース車にしたバンコンキャンピングカー。これにポップアップルーフを架装している。
UTONEシリーズはRIWシリーズの後継ブランドの位置付けになるが、UTONE500はその第1弾となる。RIWのコンセプトを継承し、更にコンテナボックスによる収納を新しいコンセプトとして採用している。
2列目と3列目にバタフライシートを配置し、対座ダイネット、リラックスモード、走行モード、ベッドモード、カーゴモードと使用目的により多様に対応できる。
アピールポイント
・ポップアップルーフにより圧迫感のない室内
・リアルウッドを使用したフロア(OP)
・コンテナボックスによる新しい収納コンセプト
・6名乗車、4名+子供3名が就寝できファミリーにも対応できる
・2列目と3列目にバタフライシートを採用し、多彩なシートアレンジが可能
・シートを畳んで前方に移動すると後部は大きなカーゴスペースになる
ベース車とエクステリア
UTONE500のエクステリア
ベース車はハイエースワイドミドルルーフ バン スーパーGL。ノーマルルーフとポップアップルーフを選択できる。ルーフ以外の架装は無いので、ルーフを下すとノーマルのハイエースと変わらない。
なお、オプションでリアゲートの窓をアクリルウインドウにすることができる(220,000円)。これにより、リアゲートを開けなくてもアクリルウインドウを開けることにより、通気性を高めることができる。
インテリア
UTONE500のインテリア
展示車はリアルウッドの床(OP:165,000円)、アルミフレームの家具、アイボリーのシート地の組み合わせのインテリアとなっていた。照明はスポットライトと両サイドのラインLEDでお洒落に仕上がっている
リアルウッドの床(OP)
後部右側には有孔ボード(OP:55,000円)が設置でき、インテリアの一部として存在感を出している。また、ハンガーはコラボしているアウトドアグッズ専門店のYUDAI OUTDOOR GARAGE.製作のものを使用し、コーディネートしている。
レイアウト
計6名が前向き乗車できる
2列目と3列目にバタフライシートを配置し、床に設置されたレールで前後にスライドできる。2列目シートを前向きにすると、運転席、助手席と合わせて計6名が前向き乗車できる。
就寝はダイネットベッドで大人2名、上段ベッドでは子供3名、ルーフベッドで大人2名が就寝でき、合わせて大人4名と子供3名が就寝できる。
更に、バタフライシートを畳んで前にスライドすると、後部は大きな荷室になり、大きな荷物を積むことができる。上段ベッドボードを外せば自転車も積み込むことができる。
また、右サイドには前後にまたがるキャビネットが配置され、シンクとコンロを持つギャレーと収納になっている。
RIW350のコンセプトを引き継いでいる
上の写真はRIW350のものだが、バタフライシートを後部に畳み込むと前部は広いスペースになり、ギャレー前に立って調理できた。UTONE500でもこのコンセプトを受け継ぎ、車内で調理し、車外のテーブルに運ぶといった使い方も可能だ。
ダイネット
4名が着座できるダイネット
テーブルを囲んで4名が着座できる。シート幅は900mmなので大人4名が座ると多少窮屈だが、大人2名と子供2名程度ならゆったり座れる。テーブルは4名が食事をするのに十分な大きさだ。
足を伸ばしてリクライニングするリラックスモード
テーブルを外して3列目シートをフラットにすると足を伸ばしてリクライニングするリラックスモードになる。後部にテレビを設置すると楽な姿勢でテレビが観られる。これは同様のレイアウトを持つモデルならどれでも可能だが、不思議とあまり紹介されていない。(ビデオはこちら)
ベッド
2名が就寝できるダイネットベッド(サイドマットが追加される)
シートを全てフラットにすると、2名が就寝できるダイネットベッドになる。なお、上の写真ではプロトタイプのため手前にサイドマットが無いが、量産モデルでは標準装備される。(ベッド展開のビデオはこちら)
子供3名が就寝できる上段ベッド
上段ベッドは標準装備のベッドボード4枚を並べてセットする。ここでは子供3名が就寝できる。
大人が2名就寝できるルーフベッド
ルーフベッドをセットすると、ここでも大人が2名就寝できる。ベッドボードは繋がっており、ベッドのセッティングは比較的簡単にできる。ポップアップルーフには網戸とシェードがあり、ファスナーでシェードの着脱ができる。
ギャレー
1口常設コンロが一体になったコンビネーションシンク
ギャレーは右サイドに配置されている。1口常設コンロとシンクが一体になったコンビネーションシンクで、コンパクトながら実用的なものだ。RIW350ではポータブルコンロだったので、UTONE500のギャレーは使いやすくなった。
給排水タンクを車外から取り出せる
右側のスライドドアを開けると、ギャレーキャビネットの裏にアクセスでき、各10Lの給排水タンクを車外から直接取り出すことができる。
冷蔵庫/電子レンジ
40Lの上開き式冷蔵庫が標準装備される
冷蔵庫は40Lの上開き式が標準装備される。シンクの横に設置されているので調理する場合も便利だ。また、右側エントランスから近いので、車外から飲み物などを取り出すことができる。
なお電子レンジのオプション設定は無い。冷凍食品を簡単に温めて食べるというケースもあるので、あっても悪くはないのだが、スペースの点や使い方を想定した場合、そこまでは必要ないと判断されたようだ。
多目的ルーム
UTONE500に多目的ルームは無いが、緊急用にポータブルトイレを積んでおくスペースは十分にある。小さな子供がいる場合などは、きゅうな「おしっこ」に慌てなくてすむ。
収納
コンテナボックスと収納キャビネット
UTONE500で最もこだわりを感じられるのが、後部右側に設置された収納キャビネットとコンテナボックス。UTONE500をデザインした河村岳志氏は、収納の新しいコンセプトと述べている。
大きいサイズのコンテナボックス
このコンテナボックスは市販のものだが、下のベースは前出のYUDAI OUTDOOR GARAGE.製作のもので、このベースはボックスの中に収納できる。食器や食材などをボックスの中に入れておき、現地に着けば足をセットしてテーブルや物置台として使用できる。(ビデオはこちら)
ボックスのサイズは各種用意されているので、内容物を分類して収納しておくことができる。季節や用途ごとに分類しておけば、行先や目的に応じてコンテナボックスを積み替えるだけで良い。
左側のキャビネット下の収納
左側のキャビネットはベッドボードの一部になっているが、その下は収納になっており、ここにも様々なものを収納しておける。車内ですぐに取り出したいものはコンテナボックスよりこちらの収納の方が便利だ。
空調
左側のキャビネット最下のFFヒーター
暖房はFFヒーターがオプションで用意されている。クーラーなどの冷房装置はオプション設定されていないが、このモデルの性格からはあまり必要ではないかもしれない。
しかし、キャンプ用途だけではなくテレワークや趣味の部屋としても使いたいというユーザーのためには、何らかの冷房手段があっても良いかもしれない。
テレビ/ナビ
テレビやナビに関しての情報は無いが、先述のリラックスモード時に見やすい位置にテレビがあっても良いだろう。また、ナビは好みのものが設置できると思われる。
電装系
標準では80AhのAGMバッテリーが1個と走行充電が装備される。また外部100V電源入力とこれによるサブバッテリーの充電機能はオプション。インバーターやソーラーシステムについては記述が無いが、オプションで設置できると思われる。
なお、オプションで200Ahのリチウムイオンバッテリー(275,000円)が用意されているが、クーラーや電子レンジなどが無いので、特に大電力の家電品を使わないなら標準装備のバッテリーで十分だろう。
むしろポータブルバッテリーをプラグインできる機能があれば、容量的にも選択できるし、キャンプ時に車外に持ち出すこともできる。量産モデルで可能になることを期待したい。
価格(2022年10月現在:千円台切り上げ:税込)
2WD/6ATでポップアップルーフモデルが750万円~、ノーマルルーフモデルが640万円~となっている。またディーゼル2WD、ガソリン4WDも選択できる。(価格は下の仕様表をご覧ください)
付けておきたい必需オプションは、外部電源入力と充電機能(66,000円)、FFヒーター(231,000円)が挙げられる。また、コンテナボックスもオプションで用意されている。(大中小
9 個 セットで77,000円)
他モデル
UTONE500と正面から競合するモデルは思いつかないが、「アウトドア」や「バンライフ」というキーワードから考えると、ハイエースワイドミドルボディでは、ダイレクトカーズのリトリートワイドミドル(439万円~:ノーマルルーフ)がある。
また、レイアウト面から考えると、ハイエースワイドミドルボディでバタフライシートを持つモデルは、バンレボのVR480TypeⅡ(516万円~:ノーマルルーフ/648万円~:ポップアップルーフ)、ケイワークスのオーロラスタークルーズクラシックバン(620万円~:ノーマルルーフ/731万円~:ポップアップルーフ)、ダイレクトカーズのボンドポップアップルーフ(635万円~)が挙げられる。
まとめ
UTONE(ウトネ)はウゴク・トドマル・ネルからネーミングされた。即ち、キャンプ場はもちろん、仕事場やイベント基地、あるいは自宅で、様々な使い方に対応できるとしている。
そのため、使い方や行先によって変わる荷物を、コンテナボックスでパッケージングすることにより効率化している。これがRIWからの進化点だ。RIWはテーブルやチェアを車外に持ち出すことが特徴になっていたが、UTONEではこれに収納機能を追加した。
様々に変化するシートアレンジとレイアウトはファミリーで使うのも良し、一人で趣味の部屋として使うのも良し、もちろん二人での使用にも適している。
このモデルはリコルソのようなラグジュアリー志向ではない。従ってクーラーのプライオリティは高くないだろう。しかし、今日ではキャンピングカーをキャンプだけではなく、様々な使い方をしたいという要望があるし、UTONEもそれを謳っている。
であれば、UTONEのようなアウトドア志向のモデルであっても、クーラーのオプションが必要になってくるかもしれない。折角リチウムイオンバッテリーのオプションがあるので、今後クーラーのソリューションも欲しいところではある。
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